農作業事故
今年5月農林水産委員会において農作業中の事故に関して是非対策を練って欲しいとの質問をしました。
これを受けて農林水産省は、今後の政策に活かすため高齢農家やJA関係者らを集めた初の座談会を開催しました。
7月11日付け日本農業新聞と上毛新聞に記事が載りましたので紹介します。
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なお委員会の質問は下記に掲載します。
農機具の安全対策がおろそかになっていないか大変重要な問題と考えております。
今後とも事故防止対策を始め農林水産業の発展の為に尽力して参ります。
笹川博義
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5月17日農林水産委員会での質問
農作業時における死亡事故に関する部分(抜粋)
【笹川博義】
農作業の死亡事故の現況についてであります。
実は自分の選挙区で大変お世話になった方が死亡事故ということで亡くなられてしまいまして、御家族の方から非常に悲しい思いを寄せられました。
この点につきましても、データを見ると、残念ながら、農水省さんの今までの取り組みは何だったのかなというような指摘をされてもいたし方がないという状況が続いていることはあります。
それについてでございますが、特に労災について、一番なのは、やはりなれなんですね。これは製造現場でもそうです。なれから生じた一瞬のすき、油断、ここから重大な事故に派生することが間々あります。
そういう意味において、農作業、いわゆる農機具、これについては、例えば一年に数度しか使わないとか、年齢がいけば、残念ながら肉体的な衰えもあります。しかし、それを自覚するかどうかが実は問題でありまして、そういう点について、やはりまだまだ、高齢者、これは実は農業においては非常に貴重な担い手であって、同時にまた、農業のすばらしいところは、生涯現役、このことも体現をしているわけでありますから、しかし、この対策がまだまだ後手だということがちょっと遺憾だというふうに思いますので、今後、この高齢者に対しての対策をどのように考えていったらいいのか。
もう一つは、安全対策が未装備な旧型の農機具なんですよ。これについてどう対処していくのか、対応していくのかということが大切だと思いますので、その点についての御所見をお聞かせいただきたいと思います。
【枝元政府参考人】
お答え申し上げます。
今お話ございましたとおり、農業での死亡事故は近年三百五十件程度ということで、この状況が続いてございます。特に、平成二十七年は三百三十八件でございましたけれども、このうち六十五歳以上が八四%、八十歳以上が四七%ということで、やはり高齢農業者の割合は極めて高い状況となっております。
私どもといたしましても、労働安全衛生の専門家を交えた事故情報の分析ですとか、機械の安全装置の改良、実用化の促進ですとか、警察庁と連携をいたしました事故防止の啓発促進、あと、厚生労働省ですとか関係団体とも連携しまして、農業者個人でも加入できる労災保険特別加入制度の周知、加入促進等に取り組んできているところでございます。
今御指摘ございましたように、高齢者のお話、あと、機械の話は非常に重要でございます。
事故情報の収集、分析はこれまでやってきておりますけれども、今回、調査様式も改定いたしまして、さまざまな情報がとれるように強化したいというふうに考えております。これらの情報を農業機械メーカーに提供いたしまして、安全設計を一層促していきたい。また、高齢農業者を初め農業者の安全意識の向上を図っていくというために、これらの分析結果も活用したチラシの作成等、啓発活動を強化していきたいということで、関係省庁、団体と連携して取り組みをさらに強化していきたいというふうに思っております。
なかなか、旧型の機械をどうするかというのは、啓発のところまでしかまだ思い至っておりませんけれども、これからまたいろいろ検討していきたいと思います。
【笹川博義】
もう時間が参りました。二点だけお願いします。
対策は結果でありますので、しっかり結果を出すように努めてもらいたいということと、それから、対策を練るに当たっては、高齢者目線、現場の目線、このことを大切にして対策をぜひ練っていただきたい。このことを強く要望して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。